2024年度の小説TVアニメ動画ランキング 6

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2024年度の小説成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月19日の時点で一番の2024年度の小説TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.4 1 2024年度の小説アニメランキング1位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ 豊穣の女神篇(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (53)
393人が棚に入れました
女神祭。迷宮都市オラリオが活況に包まれる、実りの祝祭。豊穣を象徴する女神たちは祭壇に奉られ、その中にはあの『美の女神』の姿も。ダンジョン深層という死地から生還を果たし、日常を取り戻したベル・クラネルもまた、女神祭の賑わいを楽しむはずだった……――とある酒場の娘から一通の手紙が届くまでは。『ベルさんへ 今度の女神祭、二人だけでデートしてください。 シルより』都市の片隅、小さな酒場で固まった、少女のたったひとつの決意が、少年と迷宮都市を狂わせていく。そして、『最強』を標榜する『強靭な勇士(エインヘリヤル)』達が今、動き出す。これは、少年が歩み、少女が望む――【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

11話 前回褒めたらこれですか。万策尽きましたね。紙芝居でした。

1話 フレイヤとシル。1期から続く大きな物語の集大成ですね。

{netabare} 実質、1期から続いている伏線…というより話の本筋が回収されるフレイヤの章ですね。1期の魔導書とシルとの関係のところの意味が分からなかった人はこれですっきりすると思います。この大きな物語の構造があるからこそ、本シリーズは面白いんだろうなと思います。

 4期が陰鬱だっただけに、非常に面白く読ませてもらったパートです。作画は相変わらず丁寧で安心して見られますので、楽しませてもらいます。
 なお、4期の最後の方のベルがケガで寝ているところにヘスティアがいて、そこに豊穣のメンバーに混ざってシルが入ってくる描写がなかったでしたっけ?今回ヘスティアが言っていた通り、2人は会ってはいけないのです。あのシーンはいまだに疑問なんですけど。

 それにしても、異世界のあの文明の水準でブラジャーってあるんだ…今検索したら1914年の発明らしいです。{/netabare}


2話 こういうダンまちが見たかった…という回ですね。とても良かった。

{netabare} こういうのが見たかった…のギャグ回ですね。そして「私をさらってください…ダメですか」の破壊力。それが何を意味するのか。

 本作は4つの本筋があります。ベルの強さ=アイズへのあこがれ、ミノタウルスとの因縁、ダンジョンとは何か、そして、フレイヤとシルの物語。これが作品の構造です。こういう「物語」がしっかり根底にあるから、本シリーズは面白いと思います。

 それにしても、作画いいですね。{/netabare}


3話 原作の再現度が高く満足ですが、このままだと18巻は劇場版?

{netabare} 今、16巻300ページ中200ページの内容が3話ですから、全5話になりそうですね。で、17巻はもうちょっと厚くて400ページ弱ありますから、16・17巻で1クール?一応話の区切りはつくものの、18巻が一番派手な部分になります。となると映画の可能性もありますね。まあ、ダンまちはそれ以降も続いていますが、18巻で一応の区切りですのでちょっとあり得そうですねえ…それは作品の寿命を縮める悪手だからやめてほしいですけどね。

 さて、本作については、原作の再現度も非常に高いです。16巻の内容をほぼそのまま忠実にというのはもちろんですが、イメージしていた絵がイメージしていたテンポそのままに流れて行きます。
 コミックのアニメ化と違い、小説のアニメ化はこの映像化の意味が大きいですね。内容はよく知っていますが、新鮮に見られます。

 面白い…ですが、最後を劇場版にするのだけはやめてほしいなあ。{/netabare}


4話 テンポ良く終わりましたね。面白かった。

{netabare} 話のペースが16巻が5話かと思ったら、4話で終わりました。最後の方はバトルなので上手く省略しました。この分なら…17巻を4~5話でやれば、18巻まで入りそうですね。このテンポがいいですね。作画もいいし5期はレベルが高いと思います。

 まあ、初見だと話が分かりずらいかもしれませんが、今回の話の入れ替わりでの意味は何だったかと考えればすぐにわかると思います。{/netabare}


5話 1期から待っていたブチ切れフレイヤが最高でした。

{netabare} この作品にはなろう系の99%の作品に足りない「物語」があります。なろう系のほとんどは初期構想の段階で何を描きたいかを考えず、中心となるテーマもなく、どんな設定でどんなキャラにするか?しか考えないで書き始めるからだと思っています。

 本作はここに至ってラノベ1巻、アニメ1期の初期設定を活かした見事な展開だと思います。フレイヤという神の性格造形がこの作品の分厚さに繋がっています。

 逆にその幹というか構造と展開の設計図が見事すぎて、途中冗長なものをいくらでも入れられるという欠点に繋がっていましたが、それでも、それぞれのエピソードにはちゃんとベルのあこがれという部分と、フレイヤがベルのピュアな心に魅了される部分が繰り返し描かれています。
(この作品で後付けかなと思うのが、言葉を話すモンスターです。あれで展開が広がりましたが、一方で無駄に長くなったし焦点がぶれたかなと思わなくはないです。その分カタルシスは大きいですけど)

 この5話でフレイヤがブチ切れる瞬間こそ1巻から待ち望んでいた展開です。この作品はある意味ではフレイヤの物語です。楽しみにしていただけに、5話の出来はどうなるかドキドキしましたが、迫力がありました。フレイヤの声優さんの演技も素晴らしかったです。

 それにしても、フレイヤにとって唯一とも言っていい障害であるアイズを殺しに行かないのが物語として不思議な部分です。ベルが魅了されないのはあこがれがアイズに向かっているからですよね?ベルのアイデンティティにかかわるので、それをやるとベルが壊れるという設定…と勝手に想像していますけど。{/netabare}


6話 フレイヤ様最高です。アニメの質も日笠陽子さんも素晴らしかった。

{netabare} フレイヤ様最高ですね。純情な悪女というところでしょうか。本シリーズ最高に面白い原作を最高のアニメ化ですね。テンポ、演出、作画どれをとてもいうことありません。そしてフレイヤ役声優の日笠陽子さんですね。あんな華やいだ少女のような大人の声を出せるとは…
  
 大満足の6話でした。{/netabare}


7話 女神と嫉妬と愛の描写がいいですね。

 今回も面白かったです…としか書くことがないので次のレビューは展開があってからですね。女神の嫉妬と愛がたまらないです。


9話 大いなるカタルシス。原作はここで終わるのかと思ったくらいです。

{netabare} さて、大いなる伏線が回収されましたね。伏線とは炉がどうのこうのということでなく、処女神VS豊穣神という設定が活かされたとう意味においてです。この2人の対比は見事だと思います。
 このヘスティアとフレイアの実際の神話の設定に基づく対立構造を作ったのが、本シリーズの最大の工夫です。ヘスティア自体は調べてもあまり出てきませんけどね。結婚をあきらめることで特殊な地位を得た処女神です。つまり純粋性がありベルの内面と合致します。

 ヘスティアの炉の神の設定は他人の神殿において同等の力を持つという意味もあります。ですので、フレイヤの魅了の設定がヘスティアとベルに通じないというのも、恐らくこの5期の展開をある程度計算してのことだと思います。

 シルというのも実際の北欧神話でフレイアの別名です。フレイヤは性にだらしなく、オッタルは愛人でもあります。なお、イノシシの姿にオッタルは変身したりします。ロキとフレイヤは実際に喧嘩状態です。

 シルの本作における英語表記がSyr Floverです。神話ではシルのみですが、わざわざ苗字をつけてLOVERの文字が入っています。F=フレイヤのことだとするとF LOVERつまり、フレイヤの愛を表現する姿と読み取れます。この点から5期はすべて1期からの作りこみだとわかりますし、本作の本筋だとわかります。

 これら神話に基づく設定が1期からちゃんとなされているのが、わかると思います。だから、本作は物語を根底に感じることができます。もちろん、北欧神話など全部知っているわけもなく、付け焼刃の知識ですが、1期のときに原作を読みつつ、北欧神話を調べてみてそれを作品設定に落とし込んだ手腕に感動したものです。

 こういった作りこみが回収されたので、ここで終わりかと思っていたら続きましたね。まあ、アイズとかベルの祖父とかまだいろいろありますけど。
 本当に面白い。そして、よく作られているとこの5期の原作17巻部分は本当に感心しました。{/netabare}


10話 フレイヤ様の描き方が最高でした。アニメの制作陣に感謝を。

 胸が振るえるくらいに面白かったです。いままで張った伏線というかキャラの成長というか、物語の結末に向かって怒涛のように話が展開します。そして、その素晴らしい物語を支えているのが、アニメの制作陣でしょう。

 このテンポと展開のスピード感の中、物語の盛り上げ方、そして何よりキャラたちの胸の内の描写が素晴らしかったです。特にフレイヤ様は凄みがあるくらい実際に美しくも脆い女として描けていました。これは近年でみたキャラ描写の中でも出色です。こんなに見事に一人のキャラを描けたシーンは他に私はしりません。

 素晴らしい原作と素晴らしい制作陣でこの5期が作られて、本当に感謝しかないです。


11話 前回褒めたらこれですか。万策尽きましたね。紙芝居でした。

 多くはいいません。11話は続きを放送するときに再作成してください。この素晴らしい作品を紙芝居にしないようにお願いします。







 

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ああっ?女神さまっ!?

というわけで、オープニング曲から盛大に身バレしている訳でして、ネタバレも何もあったものではない?
どちらにしても原作知らずなので、“お忍び町娘”か、自作自演の“複垢”案件かは知らんけど、ベルくんと共に目一杯、女神様に振り回される今期となりそうです。
さあ、いつもの小コント(ヴァレン何某君のキャラ崩壊w)に騙されそうになりながらも、一気にきな臭くなってきましたね。
迷惑この上もないファミリー抗争ならぬ場(ダンジョン)外乱闘に発展しそうです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

今期一番楽しんでいる作品

今期の始まりは町娘のシルがベル君をデートに誘う事から始まります。
しかし、そこには深~~い意味が潜んでいるのです。
できれば今までの作品を観る方が良いですね。
ネタバレギリギリで言えば今回は恋の話です。
他の作品と違いを感じるのは最近のアニメ作品にはない心情の奥深さを表現する作品と思っています。
最近の作品は1クールで結論を出す為に忙しい作品ばかり。
本作は時間を掛けて心情を魅せる作品となっています。
タイムリーに見直ししたいと思ったのは本当久しぶりです。
(絵がきれいですし、恋をしているシルを素敵に描いております)
8話まで見ても、これからどうなってゆくのか非常に楽しみな作品です。
今期イチオシです。次回が待ち遠しい。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12

65.3 2 2024年度の小説アニメランキング2位
歴史に残る悪女になるぞ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (117)
322人が棚に入れました
ヒロインにありがちな“いい子ちゃん発言”が大嫌いだった私が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役令嬢アリシア。 念願叶って転生したからには、歴史に残る世界一の悪女になってやる!そのためには強くて頭もよくないといけない! ——と努力しただけなのに、悪役令嬢として頑張れば頑張るほど周囲は予想外の反応で……。 はたしてアリシアは歴史に残る悪女になれるのか⁉
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アリシアVSリズが活かしきれない展開にがっかりです。

 ひょっとしたら結果的に最後まで見るかもしれませんが、原作7巻まで読んで急にアニメへの興味を失いました。原作もアニメ同様決して質は高くないです。
 本作の特徴は、アリシアのキャラの動きが非常に面白い、そしてリズがどうなるのか。その2点です。それがどうなるかが気になって読みました。

 リズの魅了の件ですが、これが機能しなかったですね。唯一面白かったアリシアVSリズの構図が崩れてしまいました。これが本作原作に対して最大の興味を失った原因です。アニメ以降の部分でそこを期待したのですが、どちらかと言えばラブストーリー、逆ハーレムになってしまいました。詳しく原作の展開をここで書いてもしょうがないので言いませんが、現状ではリズを膨らませられていません。そこが気になって読んでいただけに、展開にがっかりしてしまいました。

 それとロアナ村まわりは、何かを描く素材も下ごしらえもできていた気がするんですけど、調理に失敗してしまった感じです。ウィルが使いきれてなかったですね。

 悪役令嬢なろう系は構造的に初期設定はどの作品も面白いんですよね。ですが、この悪役令嬢ものは女性原作が多いせいか、ラブストーリーがどうしてもメインになります。これがエンタメとしての完成度を下げます。そこを味付け程度に切り捨てられなければ、悪役令嬢ものはほぼ100%失速する構造と言っていいと本作を見て改めて思いました。

 という事でモチベーションが激減して断念です。


1話 MAHOとは知らず…即切りのレベルだけど…大博打であと1話?

{netabare}  MAHOですか。実はそれを知らずにキービジュアルが可愛いので見出したら、1話とは思えない作画レベル、テンプレの悪役令嬢。説明だけじゃんという感じで、どこにも期待できる要素がなく、秒で切るべきというレベルでした。

 うーん、即切り…と言いたいですけど図書館で「魔法が見つからない」のとEDの最期の黒い薔薇がちょっと気になりました。青と金の対比で金に対する黒ですから、ヒロインが金になる話ではない示唆ですよね。
 そこが「悪役令嬢レベル99」のような絶妙な面白さになればなあ…ほぼ9割以上の確率でつまらないと理性ではわかっていますが魔が差して少し期待しています。レビューを始めた以上は、もう1話か2話は見たい気もします。大博打ですけどね。{/netabare}


2話 漫画動画よりもアニメのレベルは低いですが、展開は気になります。

{netabare} 少なくともアニメを見ている感覚にはなりません。ユーチューブの漫画動画みたいです。いや作画が崩れる分それ以下かもしれません。ただ、です。話自体とヒロインのアリシアのやっていることは結構興味深い気がします。ということは「原作者様、お気の毒です」と言うしかないですね。

「悪女」の定義はよくわかりませんが、OPで何故、アリシアは隻眼になっているか。ロアナ村と目が見えない元貴族らしき人はどういう役割なのか。そう、目が見えないのが何かテーマなんでしょうか。 貴族と貧民の差をクローズアップしていますので、それが彼女の成長がどういう展開になるのか。

 そう、話が展開しているんですよね。話自体のレベルが高いかと言えば細かいところはダメダメですけど、話の展開は気になります。

 どうなんでしょうね…わかりません。アニメのレベルが低すぎて苦痛ですが、内容はあるかも。話というかアリシアがどうなるかには興味があります。{/netabare}


3話 設定の説明ばっかり。聖女は馬鹿にしか見ない。でもちょっと面白い。

{netabare} やっと前提条件が整った感じですね。魔力は危ないもので暴走する可能性がある。貴族独特のもの。年齢とともに使えるようになる。図書館で魔法の本棚が突然見えたの話もこの年齢によって魔法の何か条件が整ったからでしょう。あの貧困の村の元貴族様も魔法の事故があるようで。
 そして少年の信頼をいきなり勝ち得ましたが、もう少し深掘りできそうなのにキャラの使い方が持ったいない気もします。

 ライバルであろう聖女が登場しますが、彼女あるいは悪女たるヒロインの2人が危険な存在の可能性があるという設定は悪くないです。この2人の対立あるいは疑似的な仲間関係がおもしろそうなので、いきなり学園入学からスタートして2人のエピソードの中で過去が解き明かされるのでも良かったもします。

 それにしても…その聖女様のキャラ造形はなんとかならないんでしょうか。まあ、無垢な恐ろしさを演出したいのかもしれませんが、無垢すぎて痴呆にも見えます。それと貴族の男たち…オッサンはいいんですけど若い男が本当に誰が誰だかわかりません。

 ただ、相変わらず文句を言いながらも見ています。うーん。{/netabare}


4話 聖女の「理想論」対悪女の「現実論」かな?かなり面白くなってきました。

{netabare} 瀕死の少女を助ける場面でちょっと驚きました。まさか{netabare} 片足をぶった切る{/netabare}とは…治療魔法が万能でなく、できることが限られているということですね。
 これで、元貴族が「見えないけど見届けたい」と言うのと、なぜアリシアがOPで隻眼なのかもちょっと想像がつきました。これは今までにない厳しい展開です。そして、そこまでの覚悟があるヒロインはなかなかいません。まあ、想像どおりの展開ならですけど。

 また、悪女の意味もまだちょっと分かりませんが、聖女の理想論に対する現実論者としての悪女という見方はできます。ロアナ村がサブストーリーかと思っていましたが、メインストーリーになりそうですね。その点で言えばバラバラだった設定が収束して話になってきたような快感はありました。

 王が悪女サイドにつくのもなかなか面白い発想です。やはり作画も演出も褒められたものではないでですが、内容が面白いのは拾い物でした。

 原作が「なろう」にありました。600話近くありますが、1話50行くらいで合計30000行。面白ければ1日で読める分量ですのでちょっと読んでみるかもしれません。

 なろう系的な安易さも感じられますが、何かを考えて話を作っているなというちょっと読む価値がありそうな作品だと思います。{/netabare}


5話 粗削りで完成度は低いけど面白さと味があります。

{netabare} なろう小説を読みだしましたが、ちょっと文体が今時すぎて読みづらいので遅々として進んでおりません。その点ではアニメはわかりやすいと思います。正直、なろう原作と比較して制作会社ガチャに外れた…というほどレベルの差はない気もします。というか、結構アニメは上手く作っている気がします。

 この作品、なんていうんでしょう…細部の作りこみはちゃちなんですけど、全体の設定と話の流れは面白いんですよね。話の方向性もちゃんとあるし。そしてヒロインの独白が何とも言えない味があります。つまり、粗削りだけど見るべきものがある、という言い方が正しいでしょうか。

 原作者でも制作会社でもいいですけど、アニメ、小説…あるいはコミカライズ…なんでもいいですが、完成度の高い作品をどこかで提示できれば、かなりいいものができるのではないかと思います。
 正直「はめふら」はキャラ造形が段違いだっただけで、話の中身は数段進歩していると思います。{/netabare}


6話 聖女の気持ち悪さが主人公のいい子化のカリカチュアなら大したものです。

{netabare} いいですね。あえて聖女リズの性格造形の気味の悪さを意識しています。で、深読みするとこのリズって今のなろう系をはじめとした、マンガ、アニメ、ラノベのいい子ちゃん主人公のカリカチュアライズですよね。

 人の命を奪わない。信じれば解決する。非常に幼稚な正義論になっています。「ガンダムシード」とか「エウレカ」でもやってましたけど、(作品の出来不出来は別にして)短絡的な暴力否定でしか創作物として主人公のキャラ付けできないということです。
 最近感じている主人公の聖人、いい子化です。異世界転生もの全般、ラブコメ全般「ロシデレ」「負けヒロイン」などでも強く感じた部分です。

 今やっている「アオのハコ」も同様です。こちらは主人公ではなくヒロインですが、なぜあのヒロインって魅力に欠けるのかと言えば、やっぱり欠点がない聖女だからだと思います。はっきり言えばそこが本作同様に気持ち悪さに繋がっています。
 一方で「ダンダダン」を見ればモモが魅力的なのは欠点があるから長所が際立ちます。
 メタ的にそういう皮肉を込めてゲーム内部ということを意識してリズを描いたなら大したものだと思います。

 何度もいいますが、本作がいい出来のアニメだとは言いません。ただ、何か光るものがある作品だと思います。だからこのレベルの作画でも毎週見られます。{/netabare}


7話 やっぱり話は面白い。大きな枠組みがちゃんと感じられます。作画は…

{netabare} 衆議院選挙とかアメリカ大統領選挙とかあったので、ここに出ている貴族が少なくともノブレスオブリージュを自覚し、国を何とかしなければ…と憂いているさまを見ると何とも言えない気分になります。ただ貴族制はほぼ例外なく腐敗する宿命にあるので、権力というのは本当に難しいものです。

 という事が考えられる程度には話の構造がちゃんとしているんですよね。そしてやはり本作の聖女リズが現代的な日本人が望むヒロイン像の視点を変えたものだと思うと、そこも気持ち悪さもやっぱり描けています。

 それと障碍者がなかなか自然に描けています。キャラとして押しつけがましくないのがいいし、ちょっと訴えかけるものがあります。

 何度も言いますが、個々のエピソードは弱いですし、作画は紙芝居だしキャラの頭身はおかしいし、最悪です。しかし、大きな話の枠組みのレベルは高いなあと感心します。

 ひょっとしたら綺麗な絵でなめらかな作画は邪魔になる類の作品なのかもしれません。「なろう」掲載の小説をもっと読みやすい文章にしてくれたらなあ切に思います。{/netabare}


8話 アリシア最高です。ここまで強烈な印象になるとは…

{netabare} アリシア最高ですね。過去いろんなお気に入りキャラはいましたが、このキャラにはかなり惹かれました。OPで隻眼になっていたので多分そうだろうなと思う展開ですが、なんというかここまでとは…そのことについて悩むでもなく、あっさりした感じがかえって強烈な印象でした。この後、どういう展開かわかりませんが、8話までのアリシアの描写は本当に良いと思います。

 何となくですが、この原作者は身体障碍に何か思い入れがあるんでしょうか。隻脚のキャラもいますし。わずか8話の間にここまで肉体の欠損に着目しているのは本当に珍しいと思います。原作者の深層に障碍あるいは身体欠損の問題がある気がします。わからないですけどね。わからない分見ているこちらの胸に何かを残しました。

 大きな話の流れと、キャラは本当にいいですね。やっぱり原作を読んでみましょうかね。


追記 原作1巻読みました。「なろう」で読むより紙の文庫本が読みやすく一気読みでした。本作アニメのレベル90の課題を父親から言われるところまででしたね。

 結論から言って面白かったです。アニメで映像で見ている効果はあるかもしれません。この出来の悪そうに見えるアニメは結構忠実にアニメ化できています。つまり、テンポが尋常じゃないですね。1場面1場面の切り取り方が独特の時間感覚というか。ただ、15歳になったところなので、この後のペースはわかりません。

 やっぱりアリシアはいいですね。悪女の定義の勘違いが面白い云々というより、この娘の覚悟と一貫性がなかなか心地よいです。モノローグがあるようで感情が見えないのがちょっと描写不足感はありますけど、キャラにライドすると感情も感じられるようになります。
 キャラの深堀りはサブキャラについてはできていないですが、このペースは文庫本の形だとダラダラエピソードを入れられるより良かったです。たぶん、9話までに3,4巻くらいは読んでいると思います。

kindle unlimited加入で無料ですが、原作者にお金を回す意味で新刊を紙で買います。{/netabare}


9話 意図的ではないでしょうが、リズがキャラ論になっているのが面白い。

{netabare} 原作を5巻まで読みました。話の展開はネタバレになるので置いておきますが、キャラ萌えに関して言えば、やはり徹頭徹尾アリシアです。他のキャラはデュークからして、それほど自分を持っているキャラではありません。リズを除いてですが。

 ストーリーの出来もそれほどではありませんが、それでも大きな物語が感じられるのはアリシアのキャラの出来とリズの極端な描き方によるものでしょう。
 リズは良い意味で非常に気持ち悪く描けて、かつ悪人でないのが面白いキャラ造形です。原作者が意識しているかわかりませんが、女から見て気持ち悪いいい子を象徴しているのでしょうか。それが期せずして主役キャラのキャラ論になっている気がします。リズが今のポジションでいる内は面白いと思います。

 アニメの範囲は中途半端だと思いますが、結構楽しませてもらいました。独自性という意味では出色だったと思います。{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 6
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

悪女になりきれない悪役令嬢

原作未読 全13話

主人公の大貴族の令嬢アリシアは異世界転生者、しかも転生前にプレイしていた乙女ゲームの世界に転生してしまいました。乙女ゲームの中のアリシアは「悪女」として名を馳せており、転生したアリシアも憧れていた「悪役令嬢」を目指して努力していくお話しです。

他の悪役令嬢と違うのは、乙女ゲームでの悲惨な末路を回避するために善行を積もうと努力しますが、この作品での「悪女」の定義は現実に存在する悪を直視したうえでそれを変えるべく行動する強く気高い女性を目指すことで、他人に嫌われても理想論で抽象的なことしか言わない人には徹底的に論破していきます。

努力と才能によって裏打ちされている能力は高飛車な態度をしていても本当に困っている人にはその才能を発揮して助けますね。

そしてそのことを知っている人たちの信頼を得ています。

対立していたものも見放すのではなく、きちんと考えていて導いていましたね。
{netabare}
眼帯姿や他国に情報収集するのを相手に気取られないためといえ、国外追放で囚人服で手錠を嵌めながら国外へ歩いていく姿は、他の悪役令嬢ものとは一味違うお話でした。
{/netabare}
もし続きがあったら是非観たい作品ですね。

OPはLiyuuさん、EDは来栖りんさんが歌っています。

最後に、色々と変化球な悪役令嬢ものがあり、なかなか尽きないですねw

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

胸焼けするほど甘ったるい内容でした

絵柄は良さげな感じで、声優陣も豪華な男性声優達で固められていたりと、女性向けの作品なんだろうなと思うのだけれど、歴史に残る悪役令嬢になるためにストイックな主人公の方が目立っているというかゴリ押しが過ぎる事もあり、くどさを感じる内容でした。

何より主人公の口から「歴史に残る悪役令嬢」のフレーズが毎回、何度も馬鹿の一つ覚えみたいな感じで飛び出すのはうんざりさせられるものがあったかな。加えてお話は砂糖やクリームをたっぷり使ったケーキのように甘ったるいもので、胸焼けするレベル。

主人公はいい子ちゃんぶるのが嫌いらしいが、むしろ立ち振る舞いとかいい子ちゃんの、それではないかなと。

正直、面白味をあまり感じない作品でした。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 6

65.4 3 2024年度の小説アニメランキング3位
やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (107)
321人が棚に入れました
処刑前夜、牢から逃げ出す令嬢ジル。 何の咎もない自分を罪人に仕立て上げたのは、婚約者の王太子・ジェラルドだった。 戦場で「化け物」と恐れられ、いつしか「軍神令嬢」と呼ばれるようになった働きもすべて初恋のためだったのに……。 初対面で求婚された、あの夜。もし、もしも、渡された薔薇を手に取らなければ……。 後悔にくちびるを噛みながら兵の矢に討たれたジルは生涯を終え――た、はずだった。 気がつけば、そこは2人が出会った6年前の夜。 ジルは、10歳に戻ってしまった自分に戸惑いながらもジェラルドの求婚をかわすため、たまたま手を掴んだ男に「一目惚れした」と嘘をつく。 だがそれは、6年後の未来に暴虐の限りを尽くし、クレイトスを火の海に沈めた隣国の皇帝・ハディスだった――! でも、ジルが知る姿とはまるで違うピュアすぎる「恋愛オンチ皇帝」で……!? やがて、ジルは決意する。ジェラルドではなく、ハディスと結ばれることで失ったすべてを取り戻していこうと。 「あなたを必ず更生――いえ、しあわせにいたします」 生涯最悪の選択を回避したやりなおし令嬢の大逆転劇が、幕を開ける!

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

竜帝閣下はわがまま

原作未読 全12話

現代とは違う異世界、フィアンセの裏切りにあい死んだ主人公(令嬢)は、気がつけば6年前の10歳の姿に戻ってしまった。未来を知っている令嬢は運命を回避すべく未来では敵であった帝国の皇帝(竜帝)と結婚することにしました。運命に争う令嬢と竜帝との様々な事を乗り越えて生きていく姿を描いた作品です。

敵と対峙しているときと普段のギャップが大きい竜帝閣下、主人公の令嬢は最初は翻弄されていきます。

ある決意を決めてからは令嬢は積極的に行動を開始します。

最後は逆に令嬢の方が竜帝閣下を引っ張っていく感じでしたね。

お話は切りがいいところで終わっています。

OPはsajou no hanaさん、EDは花たんさんが歌っています。

最後に、この作品は竜がたくさん出てきます。竜に乗りながら飛んでいくシーンが多かったのですが、私も乗ってみたいですねw

投稿 : 2025/02/15
♥ : 8

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

誰向けなのか、良く分からないやり直し令嬢もの…。バトルアニメ?ラブコメ?

 最終話(12話)まで観ました。2025.01.03

 主人公のジルつおい!ステゴロでも負けへん…。一回目って、どんなお子様だったんすかね…。魔力が凄いからで説明されてますが、単純に危険人物です。

 そして、ロリコン皇帝も強い!龍帝だから…。人間核弾頭リーサル・ウェポンでキレると怖そうです。二面性と言うより、サイコパス寄りの男キャラで、DV後たまに優しい系の男っぽくて、好感度は低いです。

 物語は、皇帝の座をめぐって後半延々とバトルを繰り返します。1回目の展開が不明なので、ジルがキーキー騒ぎながら戦っていますが、それが妥当なのかが判断できません。

 ロリコン皇帝は敵だらけだし、1回目はどうやって切り抜けたのかな?後、女神も何なのか不明なので、要らない要素な気がします。

 結局、1回目でジルの国はロリコン皇帝にやられて無茶苦茶になるんでしょう?

 ジルは、ロリコンの子供を10人産む宣言して物語を締めます。イタリアの女傑、カテリーナ・スフォルツァみたいな王女になれたら良いですね。実に貴族らしい発想です。政略結婚させまくって、皇帝権の安定を図る気らしいです。てめぇで天下取った方が早くね?

 何か、いちいちキモくてザワっと来る所が視聴者を選びそうです。絵柄は可愛いのにね!٩(♡ε♡ )۶

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 2話まで観ました。2024.10.21

 これは厳しい…。主人公のジルは10歳の頃から強かった様です。令嬢とかそれ以前の問題では?軍艦をぶん投げたり、飛んでくる砲弾を素手で防いだりします。

 己の武で生きていけますよね?貴族社会に留まったり、結婚したりする意味が不明です。何処か他所で自分の帝国を樹立して初代皇帝になった方が良いのでは?

 ジルは自立している様で、中途半端に男に頼っている感じの気持ちが悪い主人公です。男性作家なら絶対に創作しないタイプのキャラクターですね。

 そして、ロリコン皇帝もきつい人物です。幼女の気を引こうとあれこれ画策しますが、幼女性愛者が被害者を誘惑しようとしている感じです。イケメンならロリコンでも無罪なんでしょうね…。

 また、皇帝の相棒のドラゴンもキモいです。翼が独立しておらず、手に羽根が生えているので鶏みたいです。これ、可愛いか?羽毛を毟られた鶏みたいなのが好きなのか?

 男性視聴者向きでは無いのが明らかなアニメの様です。順当に篩にかけられている様な気分がします。
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 初回観てのレビューです。2024.10.11

 軍神令嬢!?冒頭からパワーワード炸裂です。どうやら主人公は、戦場で大活躍している様です。

 16歳の小娘が戦場で大活躍出来る?どういう世界観なのかな?ヴェルサイユの薔薇のオスカルは一端の士官だったけど、40歳近かった…。指揮官として軍功を挙げて評価されるには時間がかかります。純粋な武力、戦士として評価されていると言うことなのでしょう。

 1話からツカミにツッコミ所満載で不安になります。貴族とは言え、令嬢が最前線で戦うってどのくらい国が疲弊してんの?首都ベルリン陥落まで戦ったナチスドイツ並の総力戦をしてるのかな?

 そして、シスコン王子は何でこんなに戦闘力の高い女性にワザワザ求婚するの?婚約後の10歳から5、6年でそんなに強くなる?もう、子供の頃から呂布子や成吉思汗子みたいなキャラじゃないと説得力無くね?もしくは巴御前…。並の女じゃありません。

 恐らくこれは、宿敵のロリコン皇帝との因縁を作るための下らない設定に過ぎません。作画やキャラデザインは良い感じですが、スタートから暗雲が立ち込めています。いくら他の悪役令嬢、やり直し令嬢ものと差別化が必要とは言え、やり過ぎです。

 そして、結局はラブコメ展開に…。今後、上手く色々な伏線を回収出来るか注目したいと思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

二言あるような…? まあ訂正したから良いのか…?

婚約していた王子が実はシスコンでそのカモフラージュのために婚約していただけ。
それに気づいたら謀殺され、過去に戻って王子から逃れるために竜帝に求婚した、という流れですね。

作画は悪くなく、女性向けですがヒロインは男性が見ても普通に可愛らしいと思いました。
まあ成長後は微妙で子どもの頃は可愛いという感想ですが。

境遇も普通に理不尽で、応援したくはなりました。
相手の竜帝は、前世では冷酷だったのに、今は大人しくてこの変化は一体、という感じはありますね。


で、一番疑問に思ったのは求婚は嘘だったと明かした部分。
ここで、いや二言あるじゃん、と、ちょっと変に思ったのですが…。

でもまあ、落ち着いて考えれば確かに本当はとっさに出たことで嘘だったわけで、それを告白するのは、正直だったと言えば正直だったかも。

どうなんでしょうね。とっさに嘘をついてしまった場合、
嘘でしたごめんなさいと明かすのと、
嘘だったと言わず、黙って本当にするのと、
どちらが正直なのか。

前者は正直に嘘をついたと告白している。告白すれば嘘をついて良いというものなのか。嘘は嘘、他人を裏切る行為です。
後者は嘘をついたという事実が無かったことになるわけで、自分の心の中を裏切っては居るかもしれませんが、対外的にはわからない。他人を裏切ってはいません。

私は後者の方が良いのでは、と思って違和感だったのですが、前者でも正直者の行動なのかも…?
とか思いました。でも、前者で救われるのは自分の心で、後者で救われるのは他人の心ですよね。
だったら後者の方がやっぱり良いと私は思います。

さて、不満は多少あっても質はそれなりで、多分見れば面白いのでしょう。
ですが… 結局は女性向けラブコメなんで、100%好みではないです。
見るかどうかは要検討です。

ただ時間帯がReゼロをリアタイする前の時間なので、流れで見ても良いのかも。考えます。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1

65.8 4 2024年度の小説アニメランキング4位
最凶の支援職【話術士】である俺は世界最強クランを従える(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (100)
287人が棚に入れました
不滅の悪鬼(オーバーデス)と呼ばれた英雄を祖父に持つ少年ノエル。 祖父に憧れ、最強の探索者(シーカー)を志す彼の持つ職能(ジョブ)は最弱と評される支援職【話術士】だった。 祖父の遺志を継ぎ、並々ならぬ努力により探索者として力をつけたノエルだが、生まれ持った才能の差を埋めることはできなかった―― しかし類稀なる才略をも開花させた彼は最強への道を見出す。 仲間を集め最強の組織(クラン)を創り、そのマスターになること――。 策略を巡らせ敵を翻弄し、仲間を率いて遥かなる高みを目指す。 最凶の【話術士】は最強への道を切り開く。手段は選ばない。

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

狡猾な主人公

原作未読 全12話

舞台は異世界、伝説の祖父の意志を受け継いで最強のシーカー(探索者)目指すお話。

スキルの中で最弱の部類に属する(話術士)、スキルだけではどうにもならないので色々と工夫しながら巧みに攻略をしていきます。

主人公はかなりの策士で、自分に襲い掛かるものたちを策で次々と払い退けてしまいます。

話術士は支援魔法と近い部類で、味方には支援の話術、敵には妨害する話術駆使しパーティを勝利にしていました。

さらに運動能力も高く、他のスキルものたちとのバトルも五分五分の戦いでしたね。

パーティに入っていたもののあることで解散となり、人集めにしながらパーティ再度構築して最強のクランを目指していきます。

お話は結構情け容赦ない手段や物言いのお話が多く、残酷描写も多いですね。

切りがいいところで終わっています。

OPはKOHTA YAMAMOTO feat. SAIKIさん、EDはKOHTA YAMAMOTO feat. AAAMYYYさんが歌っています。

最後に、シーカーって多分冒険者のことを表していると思いますが、色々な呼び方がありますねw

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

クセ強めの主人公を我慢出来れば、面白いかも!?

 最終話(12話)まで観ました。2025.01.03

 カリスマ的な極道の親分を目指す任侠冒険者ものでした。
他のなろうと棲み分けするために、主人公のノエルが強いけど単体では最強では無い職業、話術士と言うのがミソの様です。

 こういう、男気で仲間を引っ張っていくスタイルの話は、本当に漫画ゴラクですねぇ…。あるいはチャンピオンで昔連載していた本気(マジ)とかかなぁ…。

 三國志とか水滸伝等の古典にも通じる漢(おとこ)の成り上がり成功譚の一つの様式美ですね。

 2期があったら観たいですが、気になることが一つあります。これ、話術士という職業を成立させるために、ネームドの魔物と話が通じるんですよね。魔物相手に騙しテクを使うのは、いくら何でも主人公アゲのために周りを無能にしすぎ感があります。

 魔物はあまりクローズアップせずに、他のクランとか犯罪組織との抗争メインにしたほうが、話がスッキリしたのと、ダークファンタジー色がより際立ったかなぁとは思います。
……………………………………………………………………… 

 8話まで観ました。2024.12.02

 テーマは異世界冒険譚と言うより、裏社会でのし上がれ!の様です。

 主人公のノエルさん、やっていることは海賊王を目指しているルフィとあまり変わりません。強い仲間を集めて最強のクランを作るぞ!クランと言うより組っぽいですが…。

 仲間集めを頑張って、8話でやっとクセ強めの二人目をゲットしたぞ!いや…何話かけてんの?10年位放映するつもりかいな…。

 主人公の特徴として、少年誌的王道キャラでは無く、敵味方に容赦無いダークヒーロー路線を目指しているのは分かるのですが、敵対キャラの始末等、ヘイトを集める汚れ仕事を奴隷商人に丸投げしているので、冒険者と言うより裏社会とがっつり癒着した犯罪組織の人間っぽいです。

 度胸とハッタリ、暴力と残虐さで裏社会をのし上がる…。漫画ゴラク連載漫画っぽいですね。

 私は往年のヤクザ漫画が大好きなので、野望の王国並みにハチャメチャにしても許せますが、基本的に手を汚さない偽善者の主人公を許せないと、視聴継続は難しそうです。

 ただ、あんまり主人公が残虐だとアニメ化出来ないので、こんなもんかなぁとも思います。裏切り者は、見せしめに自分のチン◯コ咥えさせた生首にして五条河原にさらすぞ!

 剣呑剣呑…。正統派ヒーローで無い人物を描くのは、難しいですね。

………………………………………………………………………
 2話まで観ました。2024.10.16

 劇中で、話術士というジョブは戦闘力が低いので馬鹿にされている設定とは言うものの…、ほぼ無制限にバフやデバフをかけられるので、かなり有能です。

 ドラクエでバイキルトやルカナンがとても使えたのを思いだします。しかも、ボス級にもデバフ出来るので、かなり強いです。ラスボスやはぐれメタルにルカナンとか効いたら楽ですわ〜。

 しかも、人間相手に口を割らせたり、行動を制約出来たりするので、そのうち、死ね!とかの命令で殺したり出来る様になりそうです。即死チートみたい…。

 主人公の能力的制約が不明なのと、裏切ったら仲間でも容赦せずにイキリ散らしている狂犬野郎なのを許せれば、結構面白いかもしれません。

 劇中の話術士と言う設定は、単なるバッファーやデバッファーを超えた概念なので、ご都合主義ゴリゴリな展開になりそうな恐れもありますが、視聴継続です。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 5

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

イキリ話術士のやりなおし

ご飯のお供に異世界なろう。転生じゃないよ。
萌えハーレムではない異世界なろうはレアなので。

ファー付きロングコートでお察しの通り、やれやれスカシボーイのイキリ劇なのでキリトアレルギーの方はご注意ください。陰キャの転生でも無くモテモテ要素もないアンチハーレムなのでテンプレ転生なろうが苦手な人でも観やすいとは思う。

OP・曲は普通。しかし話術士の表現がクソダサい
ED・まあまあ

悪名高き祖父の意思を継ぎ、彼と並び立つ傑物になることを誓う立身出世物語。

02
分裂はただ女性キャラにざまあしたかっただけか

チームビルディングではなく純粋にイキリざまあなのか。主人公のククク…なイキリぶりは回復術師っぽい。非情笑。男女平等笑。権謀術数笑。裏社会とのコネクション笑。とまあ清々しいほどの厨二っぷり。無詠唱で即効必中なスタンや精神操作とかマジで話術士強すぎィ。というか多分ノエルが別格に強いだけでしょうか。

ロイドはこいつ連れて賭場にいけば勝ち確だったのにこいつも馬鹿だった。メンバーはノエルの能力知ってたんでしょ。これも多分プライドとか事情知られたくないとかの何かしらの方便があるのだろうが、そういう説明描写をわざわざカットしてツッコミどころにするのがシノギアニメ屋の所作。いちいち確認しないけどなろうだからって雑に使い捨てる扱いはマジでEVIL。都合よくいきなり出現する抜けがらの雑さには笑うしかない。脳筋はまあふつうにいいやつだった。話術士だからハートブレイクショットが必要ってどゆこと?歴戦の武術家でも相当ムズいだろうに非力な話術士にはぜってえ無理だろ。ジイさんは巨漢のパワーファイターだったやん。自己バフの身体強化もできるんでしょうけど。

お膳立てが終わってここからが本編かな。まあ様子見。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

55.0 5 2024年度の小説アニメランキング5位
名湯『異世界の湯』開拓記 ~アラフォー温泉マニアの転生先は、のんびり温泉天国でした~(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.5 (55)
192人が棚に入れました
湯川好蔵は大の温泉マニア。源泉のありかを鼻でかぎつける、温泉ハンターでもあった。ある時、町おこしのために秘湯を探していた好蔵は、崖から滑落してしまう。命を落とした彼を異世界に転生させたのは、岩の窪みにひっそりと残っていた、小さな神社のお稲荷さまだった。そうして好蔵は、お稲荷さまのお使い姫・繭玉さんと共に異世界にやって来る。さっそく温泉ハンターの血が騒ぎ出し、見つけた温泉で繭玉さんと入浴。そこに、エルフの少女が現れ……。

ねるる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

需要はあるのか?低クオリティ作品

原作ラノベ未読。
1話約4分のショートアニメ。湯気なしver.視聴。全12話

この作品、唐突に始まり唐突に終わります。ショート作品なためもあるのか物語の繋がりの荒さが気になりました。低コストと思わせてくる作画のクオリティと声優のキャスティング。
温泉アニメということで、主人公はずっと全裸。お湯から半身出てるだけで絵の動きがない。女の子キャラ達もほぼずっと全裸ですが、湯気なしver.で見たところで女体のクオリティが低いのでお色気アニメとしてもイマイチ。

異世界の湯と謳ってる割に特殊な温泉が登場する訳でも無く、絵面も半裸全裸のみで画変わりがなくてつまらないし、声優さんたちも拙くて、非常に楽しみ要素の少ない作品でした。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 15
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

誰得?

1話の感想

異世界温泉記なのか僧侶なのか?男の夢ではありますが…

{netabare} 異世界グルメがあるんだから異世界温泉記があってもいいですけどね。真面目に温泉記をやるのか、混浴を楽しむのか、その先があるのか…全然わかりません。

 僧侶かなと思いましたが、どうも違う気がしますが…声優さんだけググったら「ピングドラム」の荻野目苹果をやった人みたいですが、「甘い懲罰」という僧侶枠もやられているので、声優さんの履歴からは判断がつきませんでした。

 なお、現在の日本では混浴は原則禁止されています。昔からの名湯・秘湯だと旅館の場合はお目こぼしだそうですけど、新規に作ることはできません。日帰り温泉だと公衆浴場扱いになるので条例で禁止されています。その点では男の夢ではあります。

 2話以降は…まあ…3分半なので気が付けば見るかもしれません。もうちょっと女子を色っぽくしてくれればまだニーズはある気もしますが…{/netabare}


(一応)見終っての感想 

 湯気なしバージョンを一気見しました。内容は僧侶ですらないですね。温泉はいい。裸の女子はいい。それだけです。ワンパターンすぎて飽きます。

 誰得という気もしますが、深夜の4分アニメですから、サブスクでなく、テレビで寝る前にたまたま見かけて見る分には癒されるかもしれません。

 一方でアニメ業界。人が足りないならなぜこれを作る?と言う気もしました。

 評価はオール2です。真面目に評価する気にもなれないという意味です。


 

投稿 : 2025/02/15
♥ : 5

紅茶家電 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

原作が可哀想なレベルの作品

ストーリーは可もなく不可もなくのんびりした異世界物語だけど30分アニメで作ったらもっと良さが出るんだと思う。


悪い点は尺が短すぎる、ほぼOPごり押しの為に利用されている(1/4が歌ってなんだよ)、素人に毛が生えた感じの知らんV声優ののっぺりした演技、と言うカオスな状況。
正直、OPを売り出す為に作っているのか、V声優を売り出す為に作っているのか、原作を売りに出したいのか軸がどこにあるのか全く分からないアニメになっている。
全部売りだしたいと言う欲にまみれた頭ハッピーセットような仕上がりで本当に原作者さんが可哀想と思える作品。


リスク分散でダメになった感が凄くする。
知らない作品に、知らない歌手の歌に、知らないVの声優・・・こんだけやばい要素が詰まっていたら30分アニメにする予算も枠も取れなかったんだろうなと思ってしまう。
30分でこけなかっただけ被害は少ないとは思うけど、これで原作のよさ知ったから原作買おうと思う人がいるとは到底思えない。
だって原作の良さなんて一ミリも感じる所が無かったから・・・・。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1

62.4 6 2024年度の小説アニメランキング6位
魔法使いになれなかった女の子の話(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (63)
166人が棚に入れました
原案公募企画「Project ANIMA」から生まれたオリジナルTVアニメーション 「魔法使いさん、わたし、約束守れませんでした……」 魔法使いに憧れる天然少女クルミ=ミライと、代々魔法使いを輩出する名家の令嬢ユズ=エーデル。 レットラン魔法学校<国家魔法師養成専門学科(通称・マ組)>への進学は魔法使いになるための必須条件。なのに、まさかの受験失敗………と思っていたら!? 一見、子どものような国家魔法師ミナミ=スズキが担任として現れ、学園生活は急転! 訳ありげなクラスメイトに、怪しそうな同好会…… この学校に隠された秘密って何!? 魔法使いさん、わたし<普通科一組>で、魔法使いになれる、の、カナ……? 夢に破れた正反対なふたりの少女の青春*魔法学園ファンタジー!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

作画・画面は素晴らしかった。内容はテンプレ・模倣で深味が感じられません。

 作画…広義の作画ですね。キャラデザ、美術、色彩など画面作りは本当に良かったと思います。この点ではこの数年で見た作品の中でもトップクラスで好きでした。

 キャラで言えばユズはいいキャラを配置したなあと思います。本来、この子がヒロインでもおかしくないと思います。コンプレックスや成長したいという思いが強く描かれていました。

 一方で、ミライですね。最終話になって初めて、冒頭の魔法使いの言葉に「何がやりたいか」が付け加わります。これは悪手でした。それをはじめに提示して、ミライが何をやりたいかを模索しつつ、古代魔法との出会いが彼女の夢に繋がってゆくならテンプレですが、物語にはなったと思います。ところが「魔法使いはもういい」と葛藤するわけでもなく、すぐにあきらめました。この点でストーリーがものすごく受け身で場当たり的になってしまいました。

 また、魔素とミナミ先生、古代魔法と現代魔法の関係です。なんとなく説明がありましたが、ここに自然と科学、伝統と効率化、学校の成績至上主義などをもっと盛り込めればなあと思います。ただ、それだけだとそれこそパターンですので、そこに原作者あるいはこの作品に魂を込める立場の制作者が自分が何をこの作品で発したいかを込めるべきでした。そういうこの作品を描きたいと思った動機・モチベーションが見えてこないので、非常に浅く感じました。

 別にメッセージが表に出てこなくてもいいんです。ただ、問題意識を持って何かを普段から考えていれば、自然とそれが作品に入り込むはずだと思います。その辺がこちらに伝わってこないということは、ただ、作品が作りたいから作った…どまりかなあという気がしました。

 冒頭の導入、舞台とキャラ構造が本作とそっくりな「リトルウィッチアカデミア」においてはエンタメを強く表に出していました。そんな中で成長課題を描けていたと思います。まあ、この作品も深みはそれほどないですが、エンタメとして作品のストーリーそのものの出来が非常に良かったです。

 また「魔法科高校の劣等生」と同じ構造の設定でしたが、模倣で終わりました。それは魔法や魔素を使って「何をやりたいか」=「何を描きたいか」が不明瞭だからだと思います。
 「劣等生」はSF設定として「3つの魔法の課題」として魔法による核融合=魔法使いを経済に組み込むことで戦闘員からの解放という大きな設定がありました。また、魔法の測定方法の不十分なところな現代の学校批判につながるものを描いていました。
 そういうところにちゃんとしたSF設定の上にテーマを乗っけているなあと感心しました。本作はそういうところが手抜きというか、何もなくスタートしてしまったため深味に乏しい気がします。

 ユズ、ミナミ先生がいるのと、作画・画面がいいので最後まで見られました。話もテンプレに乗っかっているので話にはなっています。でも、咀嚼するもの、ひっかっかるものがない、サラリと終わってしまいました。2クール後には忘れられている気がします。





1話 作画と色彩が素晴らしい。類似が気になりますが面白かった。

{netabare} この中間色で柔らかい着採はなかなか気に入りました。キャラデザ、作画など絵作りはかなり好きな部類と言っていいでしょう。表情の作り方とか、構図とかの作りこみが良くて「アニメならでは」がものすごく好感が持てます。話の導入も落ちこぼれの逆転劇的な話は好きなので面白かったです。

 引っ掛かるのは「リトルウィッチアカデミア」との類似性ですね。キャラの配置とか、魔法へのあこがれとか、先生の素性が得体がしれないとか、昔会った魔女の素性が分からないとか、いろいろです。
 ただ「リトルウィッチアカデミア」ってアニメーターの習作みたいな位置づけもあった作品だと思います。本作も新しい才能が新しい挑戦をしているならそれは素晴らしいと思います。

 それとエブリスタに原作があるみたいですね。エブリスタ…「サクガン」のトラウマが…まあ、それは考えすぎでしょうけど。

 とにかく良い方にも悪い方にも偏見を持たずに見ると、素直に非常に面白い1話でした。「アニメーション」としては素晴らしいと思います。かなりレベルが高い作品になる…という期待は充分持てました。まあ、期待は外れることも多いですけどね。 {/netabare}


2話 「魔法学校の劣等生」?演出と脚本が子供向けの意味が不明。

{netabare}  1話の期待が100だとすると、2話で37くらいになった気がします。話はいいんです。ただ、演出と展開がなあ…誰向けかわからない、演出が日朝女児向けアニメよりも低年齢な感じがします。

 これは本当にわかりません。作画で女児向け的テイストを出しながらも、内容は大人の鑑賞に堪える演出になるのかなと思っていましたが、そこが最大の期待外れですね。作画のレベルも2話ということで落ちている気がしますし。別に演出と脚本の問題なのでお金は関係ないと思います。

 気になるところとしては、数学の定義や幾何学の歴史と結びつけながら魔法を描いていますが、その意味するところがヒロインの初回の魔法の発動の挑戦に繋がっているのかわかりません。

 1話は「リトルウイッチアカデミア」との類似性が気になりましたが、むしろ設定と話は「魔法科高校の劣等生」をやろうとしているのかな?
 魔法の作中の定義を科学的(もちろん疑似科学。本作は数学、劣等生はコンピュータ言語とか物理)に行いそれを理解できる人間というのが達也そのものです。で、劣等生と優等生の逆転劇ですね。魔法を国家が管理しているのもそうですし。

 類似性を非難したいわけではなく、そういうテーマを込めるなら演出と脚本の年齢層のレベルは間違ったんじゃないのかな?という気がします。{/netabare}


3話 2話で評価爆下げでしたが、3話で爆上げです。面白かった。

{netabare} 今回は作画もエフェクトや演出も展開・エピソードも良かったです。非常に面白かったです。やっぱりこの作品はちゃんと動くと本当に絵がいいなあと思います。
 それと、魔素と魔人(神?)で話が展開するんですね。なるほどそれで普通科を魔法使いにする必要があると。

 マ研という設定もクルミの居る場として面白いと思います。こういう特別感がワクワクさせてくれます。ミナミ先生が可愛いのもまたいいです。

 苦言を呈するとすれば、ユズが部活紹介のときに「本当は自分は…」みたいなことをつぶやきます。それは表情でわかるし、秘めたる気持ちで意地でも口にしないのが彼女のキャラ造形になると思いますし、このセリフを入れると安っぽくなります。
 やっぱりこの作品、このユズがいるかどうかでストーリーの厚みが変わってきそうです。彼女はぜひキャラを考え抜いて丁寧に描いてほしいです。

 それと、マ研って顧問がいるなら部室もらえるんじゃね?とか思ったりしました。あとは彼女たちが魔法をこっそり研究するきっかけが描かれなかったのはちょっともったいないかな。これからあるかもしれませんけど。

 ということで2話の出来が良くなくて、切る寸前でしたが3話で評価は大きく上がりました。2話は後で手直しした方がいいかもしれませんね。{/netabare}


4話 対立構造に深みは感じない。ユズに期待。

{netabare} 話の構造はよくあると言えばよくある古代VS現代の対立軸がそのまま普通科(マ研)VS魔組(魔研)になる感じです。それと魔人(神?)みたいですね。マ研の素性について若干説明がありました。

 一見すると古代の自然からのパワーというのと現代の科学あるいはマニュアルからのパワーという話で意味がありそうです。ですが、テーマというより自然(古い)VS科学(新しい)という創作のデータベース化された要素を使っているだけに見えます。

 展開としては非常にありきたりです。それでも面白いのはキャラだと思います。ミナミ先生が一時退場してしまいましたので、期待できるのはやはりユズのキャラかなあと思います。その他で意外性はない気がします。

 それとありきたりではありますが、アニメの基礎みたいな展開なのでちょっと懐かしい気分で見ています。基礎ということはしっかりしているということでもありますし。

 作画については今のところ奇数話が良くて偶数話が物足りない感じです。偶数話は大木良一さんという方が総作画監督で共通していますのでこの人の絵作りが…なのかもしれませんなのかもしれません。「総」が付く人が関係するのかわかりませんけど。{/netabare}


5話 低年齢向けっぽくあっても中身があるから面白い。

{netabare} レースのルールや途中の描写など短絡的な内容で、それだけ拾うと女児向けというかせいぜい中学生向けっぽいとは思います。演出もキャラの演技もエピソードも低年齢向け感はあります。

 ですが、中身がある話なので面白いです。ちゃんと話になっているのはやはりユズの存在です。ユズのコンプレックスと置かれた状況の中で頑張ろうとするところだと思います。夢をあきらめた少女が希望が見えることで考え方や行動がかわりました。

 やはりユズのキャラ造形が素晴らしいです。ユズが話に深くかかわるだろうなと思っていたら、やはり目立ってきましたね。彼女の性格というか意志が描けていて良い回だと思います。

 もちろんヒロインの魔法を使える、使えないということがあります。ここに何かが乗っかってくるのでしょう。そこも注目点ですね。

 また、ジャージをあえて負け組に着せた演出の意図もいいと思います。一見カッコ悪いですが、努力する彼らを見ているとそんな事を忘れてしまいます。
 ジャージを嘆いていた彼を使って上手くそこを強調しました。そしてサブキャラはこの程度の深堀りでいいと思います。1エピソード使ってサブキャラを全部深掘りするのではなく、こういう感じで見せるのがいいんでしょうね。

 それとやっぱり奇数話は人物の作画がいいです。姿勢や構図の変化がちゃんとあって、アニメーションを見ている気がします。{/netabare}


6話 内容があるだけに期末試験云々のエピソードの出来がもったいなかった。

{netabare} クルミが魔法使いになりたいの部分に「何故」「何に」「何のため」が抜け落ちていること、ユズの親や家族の手前あるいはエリート一家だからという理由で魔法使いを目指していた。そして、アニクの落ちこぼれと、キャラたちのそれぞれの悩みとしては面白いと思います。

 が、ちょっと不自然だったかなあ…特にクルミの考えの変遷が不自然に感じました。魔法使いにどうしてもなりたいと何故思っていたんだっけ?と魔法使いになるには実力が不足しているかも…が混在している気がしました。そもそも期末試験がエピソードとしては不自然だった気もします。

 クルミ=ミライって多分「来未=未来」ですよね。将来の自分を悩む少女だけにこの5話がポイントなんでしょうけど、ちょっとエピソードの出来に不満が残るかな。内容があるだけにもったいない回でしたね。やっぱり偶数回の出来が悪いなあ…

 それと類似例を挙げるときりがないんですけど今回ちょっと「水星の魔女」を思い出しました。「リトルウィッチアカデミア」「魔法科高校の劣等生」とミックスている感じですね。それぞれ名作と言っていい出来の作品です。
 ですので今見えているテーマが表面を撫でるだけの単なる物まねで終わるのか、自分なりのメッセージを込められるかです。{/netabare}


7話 展開が遅くて期待よりも話のスケールが小さそう。悩みはいいんですけどね。

{netabare} どうでしょうね。このままだと話のスケールがこじんまりと終わりそうです。もうちょっと大きな話に展開していくのを期待していたんですけど。学園内の魔素の問題だけで終わってしまう感じで、それで終わるなら「面白かった」で終わりそうです。

 古代魔法、成長、世の中の魔法の仕組み…なにかそういうものは描き切れない気がします。生まれの問題にするにしても、何かもうちょっと冒険とか謎解きが欲しかったなあ…

 ここで足踏みしたり疑問をもったり、ライバルであり良い友達であるユズとの関係性の変化は悪いとは思いません。2クールならかなり期待できるんですけどねえ… {/netabare}


8話 クルミの話とキャラ造形に違和感を強く感じる展開。もったいない。

{netabare} クルミの葛藤が弱すぎてなんとも言えません。入学時にはあきらめていたのが魔法少女になれるかもという希望を持たされて、でも先生も消えちゃうしなれそうもない…この振り出しに戻るのに意味があまり感じられません。だったら入学時からなれるかも、でもなれないという葛藤があればいいだけの話です。

 ユズを巻き込んでユズがヒロインの座になるならまだわかるのですが、その辺物語性というかキャラ造形に違和感を感じています。どうするつもりでしょうか?子供向けであっても子供だましではいけません。

 せっかく絵作りはアーティで頑張ったアニメなのに、脚本がこれだともったいない感じになりそうです。{/netabare}


9話 テーマやメッセージ自体がテンプレの型になってしまったかな

{netabare} 残念ながらクルミミライの描き方は失敗しましたね。外部から働きかけだけで意思決定して自分の想いが感じられません。魔法に対する執着、あきらめざるを得なかったときもあっさりしていて、劣等感や未練、葛藤、ルサンチマンなどの人間の内面に渦巻くドロドロをみじんも感じません。

 ユズもなかなかなところまで行きましたが、なかなかどまりかなあ。変な恋愛感情とか入ってきましたし。

 全体の流れは興味深いところもありますが、テンプレと言えばテンプレです。テーマやメッセージがありそうで、その肝心の芯の部分が何かの物まねでしかないように感じます。{/netabare}


10話 この展開が見たかったです。6から9話をもっと上手く使えていれば…

 10話がああ、これが見たかったという展開ですね。謎が姿を現す、陰謀の存在が明確化してくる、先生の復活、ヒロインの覚醒や過去が明らかになってゆく。
 要するにこの10話が見たかった起承転結の転の部分なので、作品の構成それ自体は上手くできていると思います。既視感は強いですけどね。

 ただ、6話から9話が弱いですね。ミライとユズの内面描写と成長、2人の葛藤と和解そして信頼がもっと丁寧にできていれば、優れた作品になったのにという気がします。謎の提示の仕方は悪くなかったかもしれませんが、マ研のキャラがふざけすぎて、イマイチ入り込めなかったのもマイナス要素です。

 本作のボディ…つまり、キャラそのもの大きな物語、設定はしっかりしているので、もし原作と違うのであれば、それは脚本、シリーズ構成が失敗したということです。中盤のダレは作品評価にとってかなりのダメージになっている気がします。

11話 いいんですけど、テーマが借り物で物語がなくなっている。

 なんでしょうね。魔素という要素に意味性が付加できれば、テーマが生まれたと思うのですが、そこが弱いのかも。つまり、ノーザンが何を目指してに意味が生じれば、話の厚みが出来たと思います。魔法手帳はスマホのアナロジーになってますし、学校批判にもなっています。

 なぜ、古代魔法を否定して選民思想的な管理社会にしたかったのか。ミライがなぜ魔法使いになりたかったのか、何を成し遂げたかったのか。それを語れなかったので、何かの模倣、型にはまった話になってしまいました。

 大きな意味で資本主義批判にはなっていますけど、それを言うなら社会の問題を描いた話はすべて、資本主義批判ですかね。魔素が自然な古代の良きやり方、エネルギーは人間からもれでるものですから欲望・悪意などダークサイドの象徴ともとれます。ですが、そこまで描けているというのは明らかに牽強付会だし、読み取れなければ意味がないです。10話、11話は話としては悪くないのですが、そこが弱いので何を言ってるんだ?という感覚が付いて回ります。


 本作のテーマやメッセージに借り物感、つまり言いたいことではなく話のネタとしてそれっぽいテーマ的な何かを置いているだけ、という感じがあるのはその辺かなと思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 8

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

私、魔法使い?それとも普通の人?

原作未読 全12話

昔は自然に誰もが魔法使える世界だったが、現在では魔法使いとしての資質とデバイスである手帳が必要となった世界。

幼い頃、魔法使いに助けられた主人公のクルミ=ミライは魔法使いに憧れて、唯一魔法使いになるための魔法学校の国家魔法師養成専門学科(通称・マ組)に入るために受験する。

しかし、マ組に入ることは叶わず、同じ魔法学校の普通科に入ることになります。その普通科の新たな親任教師が、魔法使いを目指す!と宣言して、魔法使いになることを諦めかけてたクルミに一つの希望が輝いて行きます。そんな魔法の名門校・レットラン魔法学校での様々な出来事を描いた作品です。

様々行事やレットラン七不思議といわれる現象をクラスメイトや怪しい部と共に解決していくことで、この世界の魔法使いについての真理に迫っていきます。

色々なことが分かり一区切りというところで終わりましたが、伏線は全然回収されていません。

もう少し続きを観たい作品でした。

OPは、PUFFYとついでにTOOBOEさん、EDはhalcaさんが歌っています。

最後に、パステル調に描かれた世界は、「灰と幻想のグリムガル」を思い出しましたね。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

学校という理不尽な存在に甘えた作品

 最終話(12話)まで観ました。2024.12.29

 物語の舞台として学校という組織はとても優秀です。学校は教育のためという大義名分のために、かなり理不尽なことをしても許されますし、構成員の学生も、モラトリアム期の生き物なので、必ずしも合理的な行動をしなくても良いため、キャラや物語を転がしやすいです。ただ、そうした便利な舞台装置に甘え過ぎています。

 本作品の問題点は、古代魔法と現代魔法、魔法科と普通科という対立構造があるのですが、設定として上手く機能していない所です。

 普通科が何のためにあるのか、ラスト近くで明らかになりますが、どうも釈然としません。魔法科に合格出来なかった生徒が普通科へ行く意味が不明なので、面白くなりそうでならないのです。

 誰でも使える現代魔法と古代魔法も、差がよくわかりません。古代魔法を復活させたいミナミ先生は、本作品の現代魔法を使用する秩序側勢力からすれば、かなり反社会的な人物のはずですが、学校内の先生同士のライバル関係に集約してしまっています。

 学校という聖域内でのゴタゴタに終始するので、主人公もその他のキャラクター達も印象が薄いです。学校ものの宿痾と言っても良いほど、物語に社会的な広がりがありません。

 本作品は、パステル調のアニメで、色々やってみようと言う姿勢は感じますが、以上の問題点から、印象が薄く、先も気にならず、手放しに面白いと称賛出来る代物ではありませんでした。

投稿 : 2025/02/15
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